MIHOLO’s 図書室

本と音楽、たまに猫の雑記

A2Z

山田詠美さんと言えば

今でも読書感想文コンクールなどでも選書される事が多い

「ぼくは勉強ができない」

勤務先の学校でも、生徒たちもよく選んでました。

まあ、感想が「ぼくも勉強ができないので選びました」って必ず書いてあるのが

いや、そうじゃないんだよ。そうなんだけど、そうじゃなくて。と

むずむずする。なんならみぞみぞする。

 

今回はその作品ではなく

でも主人公秀美くんのお母さん(仁子さん)も登場しているA2Z(エイ・トゥ・ズィ)

若い時代を思い出す大好きなこの作品。その頃は主人公夏美の恋愛に夢中になったけど

今は夏美の編集者としても一生懸命に生きる姿に憧れる。

さらっと読むと夏美もカッコ悪いところ見せないし、

ただの?都会のカッコいい洗練されたお話って感じだと思いやすい。

 

でも本文に

『カジュアルな恋愛が結局つまんないってことなんじゃないかな。熱中する楽しみにまさるものはない、

仕事でも、勉強でも、お稽古ごとでも、恋愛でも。気に染むものだけが快楽。

人は、それを手にいれようと心を砕くように出来ている。まっとうするには一生かかるかもしれないけど』

 

を見つけ、そう恋愛だって夏美にとっては心を砕くものの1つで

本当はがむしゃらに生きていたのではないかと思う。

私も何か1つでもまっとうできることが見つかるといいな(遅い)

 

好きな登場人物しか出てこないこの作品(あ、でも冬ちゃんは苦手なタイプ)

夏美の相手の成生も素敵な男の子だと思うけど、

私は意外にも夫の一浩でもなく、

作家の永山くんに興味があった。スピンオフでどこかでまた会えないかな。

 

解説の江國香織さんも素敵だった。

 

あらすじ 

文芸編集者・夏美は、年下の郵便局員・成生と恋に落ちた。同業者の夫・一浩は恋人の存在を打ち明ける。恋と結婚、仕事への情熱。あるべき男女関係をぶち壊しているように思われるかもしれないが、今の私たちには、これが形――。AからZまでの二十六文字にこめられた、大人の恋のすべて。読売文学賞受賞作。 Google Booksより