旅する力
もともと出不精なので(体型に掛けてる訳でもなく)
そんなに旅する力もないのだけれど
最初の海外は、同行者がバックパッカー経験があったので
軽い気持ちで同意して、頼りきっていたら
私は移動する体力はないし、風邪は引くし、ジプシーには囲まれるし
驚きの連続だった。
今となっては、良い思い出だけど。
その後、深夜特急を読み、夢中になった。だからといって急に旅慣れる訳でもなく
次に参加したツアーでは、パリで現地ガイドと参加者の一人が喧嘩になり、
ホテルの部屋から出てこなくなったり、スリに大金盗られた人がいたりと。
これも今となっては、良い思い出、、、とは言えないか。
近年ではウィーンで調子に乗って独り歩きしていたら
迷子になり、インフォメーションに座っていた貫禄たっぷりのおばさんに
『私は何番線に乗れば帰れるのか?』と聞いたら
『どれでも帰れる』と返ってきて
思わず、忌野清志郎さんの
「右にどんどん行ってみろ。やがて左側に来ているのさ。地球は丸いからね」を思い出した。
「旅する力」は「深夜特急」の裏話みたいな、あとがきみたいな感じだけど
大沢たかおさんとの対談はとても素敵だ。
本文の
『未経験もとても重要な財産である。未経験であるということは、新しいことに遭遇して興奮し、感動できるということであるからだ』と
『ほんとうにわかっているのは、わからないということだけかもしれないな。(中略)自分にはよくわからないと思っている人のほうが、結局は誤らない』
が響いた。
つい最近、その深夜特急(大沢たかおさん主演)のドラマを何年かぶりに見たら
なんか切なくなった。若い頃は面白いとしか思わなかったのに。
旅の適齢期過ぎたのでしょうか。