なつかしい時間
詩人長田弘さんの著書「なつかしい時間」
亡くなられてから、はじめてじっくり読んで、どうしてもっと早く読まなかったのか
と悔やまれた。
短い1編の中にも綺麗な言葉、長田さん言うところの「うつくしい」言葉が心に響く。
好きな章
本に親しむという習慣
『本を開くということは、心を開くということです。自分の手にどんな本があるか。
そのことを自問することから読書というのははじまる。
そうやって本に親しむという習慣を通して、言葉を大事にすること、
本を読むことへの信頼を自ら手にしてきたし、これからも手にしてゆきたい』
一日の特別な時間
『人生の特別な一瞬というのは、本当はごくありふれた、なにげない、あるときの、ある一瞬の光景にすぎないだろう。そのときはすこしも気づかない。けれども、あるとき、ふっと、あのときがそうだったのだということに気づいて、思わずふりむく。』
猫と暮らす
『猫と暮らしています。飼っているのではなく、一緒に暮らしています。わたしにとっての猫はいわば物言わぬ哲学者のような存在であって、すぐれて耳澄ますことに秀でた、日々の対話の相手です』
奥様が病床にある時も長田さんが朗読をされていたそうだ。
私も朗読会を聞きには行かないけれど、眠るとき朗読を聞くと寝付きがよい。
内田百閒の 特別『特別阿房列車』(朗読:北村和夫)は寝付きが良すぎて最後まで聞けたことがない。
未だにどんな話なんだろうと思う(それこそ読むべきなのでは)
音楽は眠れない、よく眠りにつける音楽云々などあるけど、やっぱり逆に目が冴えちゃう。