わすれられないおくりもの
瀬戸内寂聴さんが亡くなられた。
熱心な読者ではなかったけど、何冊か読んだ事があったし、そりゃあ過去には色々あったかもしれないが、憎めないチャーミングな方だなと思ってた。
あと半年で100歳だったのか。
ご高齢だとはわかっていながら、
なぜだか寂聴さんが亡くなるなんて信じられなかった。
生きていれば、誰だっていつかは旅立つと理解していても。
「わすれられないおくりもの」は
「身近な人を失った悲しみを、どう乗り越えていくのか」をテーマにした絵本。
今は見送る立場だけど、いつかは見送られる立場になるんだよね。
絵本の中では、アナグマさんが痛みや悲しみ、苦しみがなく旅立てたのが良かった。
知らない世界に行くのだから、せめて平穏な気持ちでいて欲しいと思う。
読んでるこちら側としては、まだ行かないで!と思うのだけど、
「身体がなくなっても、心は残る」と
身軽になった魂が、トンネルを通ってあちらの世界に飛んでいけるなら
残してくれた色んな事を思い出して、あまり哀しみすぎないようにできたら
いいな。むずかしいことだけど。
私がトンネルの向こうに行く時がきたら、何か思い出残していけるかな。
寂聴さん ご冥福をお祈り申し上げます。