バースデーカード
明日は母が私を産んだ日です。
おかあさん、産んでくれてありがとう。
女手ひとつで育てるのはとても大変だったでしょう。
そんな大変さを全然わかろうともせず、わがままいっぱいに育ってしまって
ほんとうにごめんね。
でも逆を言えば、大変さを見せなかった母の偉大さを今更ながらかみしめてます。
偉大すぎて、正しすぎて、辛かったこともあったし、
ある時、「お母さんが私に期待してなくて助かった」と言ったら
予想に反して「子供に期待しない親がどこにいるの!」と反論されて
「期待」という言葉の難しさを知った。
そういう意味じゃないんだけどな、、、と。うなだれる私。
この「バースデーカード」の主人公紀子もまた不器用で
人の輪に入れず、図書室が落ち着くタイプ(わかる、わかる)
母親は亡くなってしまうけど、
紀子が20歳になるまで毎年誕生日にバースデーカードが準備されていた。
年齢に合わせて書いてあっても、素直に読めない年頃がやってきたりする。
それもまた成長なんだろうな。と読んでる側は思うけど、当事者は辛いよね。
母と自分を比べてイライラするのが、まるで自分を見ているようだった。
でも、まっすぐ育って、幸せな未来を迎えるし、最後の最後にサプライズもあるし
悪い人や嫌な感じの人が出てこない、ほんわか、温かい小説で
とても読みやすかった。
誕生日前にこんな穏やかな話もよいものだ。
そんなにささくれだってた訳でもないけど(笑)
この話、ドラマ的に映えるだろうなと思ったら、既に映像化されてたんだ。
知らなかった。機会があったら見てみよう。