MIHOLO’s 図書室

本と音楽、たまに猫の雑記

何者かになりたい

精神科医のシロクマ先生、熊代亨さんの「何者かになりたい」を読んだ。

結局、何者にもなれなかったと思ってる私だけど、

これを読んでみようと思ったんだから、やはり何者かになりたかったのか。

何者か、、、、、、曲者(笑)には違いないけど。

というより、何者ってなんだろうかね。

何者か問題。

 

世間一般で言われる、「何者」はやっぱり職業が多いかもしれないけど

本を読んで、職業だけでなく、その人を構成する要素で「何者」かは

作られていくと書いてあったように思う。

とすれば「会社員」となったとしても

全く同じ要素の人間はいないのと一緒で、全く同じ「会社員」はいないのだから

人と同じ「何者」かではない。

そう思えば、人と比べずに自分の思う「何者」かになっていくのでは?

そもそも、職業や肩書きだけを「何者」と思うなんて単純なものでもないし。

でも悩んでいる時は、そこに気づきにくいんだよね。

 

 

私も音楽を主にしようと思っていた頃、こうでなければならないという「型」に

拘りすぎていて、逆に自分を苦しめていた。

どうして、人と同じように出来ないのだろうと思ってた

(才能という重要なもの忘れてないか?(笑))

同じように出来ないなら、なんなら全部捨てても良いとすら思ってた。

でも、本を読んだ時に、その「要素」だって、長い時間をかけて身につけた物だし

私を構成する要素の一つが「音楽」なだけで、捨てる必要もなく、

かといって、それだけに拘る必要もなかったのだと改めて納得出来た。

 

まあ、年齢を重ねて、良い意味での諦めるゆとり?もできたのかもしれない。

だって何者かになんてならなくたって良いんだから。と今なら思える、でも

 

数年前、朝井リョウさんの「何者」を読んだ時は

あのヒリヒリするような渦中にいた頃を思い出して、

ちょっと複雑な気持ちになった。

イタい自分を思い出すのはある意味勇気がいる。

子供の頃のイタいネタは書けるのになぁ(笑)